夢想之俳諧 オン座六句「おぞ」の巻


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

[解題]
 夢中に神仏の坐しまし、その啓示によりて句の生まるるを「夢想」という。これ雑の短句のとき、雑の発句をもって起こすは必定。西鶴が独吟にも前例あり。さて本作、元復興相辞任の契機となりし不適切発言「東北でよかった」、そにハッシュタグをつけ、ツイッターにてポジティブに両義化、美しき陸奥を伝うる投稿あまたの波にのり、サーフボードを起こすが如き一巻。知る人は知るぞかし。(以上、新かな 文語文)


無心連句 巻壱拾 
 夢想之俳諧 オン座六句「おぞ」の巻            浅沼 璞 捌

 おぞおぞとおぞ おぞとおぞまし        御
#東北でよかったホント東北で          ツイッター
 そら海さくら空気たべもの           曳尾庵 璞
ガスタンクつばめ映るを目で追いつ        福田 若之
 点滅したる街灯にふれ             西原 紫衣花
繊月のマドラーとなるウィスキー          仝
 書庫のふかくににおう木犀           大塚 凱

洞穴に貼られし札をはがしたる          みなまだ けい
 冶金術師の逢瀬くぐもる            若之
耳にのこるこえゆえ愛すことさえも        青木 ともじ
 解散してもあせない五人            吉本 小雪
やせぎすのジギー降りたつ青き星          仝
 凍てつく滝を脊柱とみて             凱

解剖する雪原にふれてきた女と          ともじ
 抱けばとてもぬかるみ             本田 悠斗
うわずみにうかぶアリクイの貌かたち        凱
 インカの長い紐文字(キープ)           内野 里美
唐草模様の風呂敷を買ってまた帰路        二三川 練
 めまいの中の小おもて             安里 琉太

父眠るために氷を叩き割り            服部 真里子
 日ごと四角くなる牛丼屋             仝
教会と神社のならぶ東海道            矢上 勇鋼
 白もの家電運搬されて             櫛田 有希
バスルーム雑煮餅のごとくうめる         椿  屋烏
 成人式をふくらむ雀              琉太

ふたりしてひっくり返すレコード盤        白岩 五月
 かわるがわるに足洗いおる           副島 亜樹
金沢の城の石垣さまざまで            二川 智南美
 影の武者へとしのびこめる無          城前 祐樹
兄弟で競う打揚花火の絵             禰覇 楓
 消ゆる牡丹へしのびこめる無          執筆

              二〇一七年五月三日起首・七月二三日満尾 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

☆式目は→「オン座六句」六箇条(改訂版)をご覧頂きたく候。
プロフィール

 曳尾庵 ハク

Author: 曳尾庵 ハク
             
僭越ながら宗匠役をつとめ申し候。

開版リストは、コチラにて候。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
連衆アクセスカウンター
オンライン一座カウンター
現在の閲覧者数:
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード